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コラム:Vol76【縁起】

何事も一つの状態で留まっていることはなく、常に変化をしている『諸行無常』を仏教では説いています。そしてそれは偶然に起きているのではなく、原因があり、結果が生じている。因果関係で成立しています。

一粒の種(原因)に土と水、太陽光などの条件が揃えば芽が出る結果が生じます。逆に愚かな者が自己中心的な考えを持って窃盗や傷害をど行えば警察に逮捕される結果が起こります。

こうした因果関係は全ての存在や事象、現象に見られるもので、これを【縁起】と言います。

お釈迦さまは縁起について『これあるときかれあり、これ生ずるよりかれ生ず、これなきときかれなし、これ滅するよりかれ滅す』と語りました。

つまりこれが有るからそれが有る。それがないからこれも無い。という意味で仏教では過去の原因が全て積み重なって現在の結果に繋がっていると捉えています。

過去の原因が現在を作っているということは、未来の結果は現在の原因により作られるということ。

運命は自身が原因となり作られるもので、決められたものではない。一人一人の意識や行動で変える事が出来る。それは仏教特有の教えかと感じます。

意識を前に向けることの大切さを感じます。